公務員学科(公務員 専門学校)

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Infrastructures crisis

2012年12月08日 Infrastructures crisis

公務員学科の授業で、トンネルや橋、堤防などの話をすることがあります。
私の専門であることもその理由ですが、公共事業として造られている物がほとんどですから、公務員になる学生に、基本的な物の名前くらいは知っていてもらおうというのがねらいです。

先日の授業でも、トンネルの天井が崩落したのがきっかけで、社会資本の話になりましたが、橋桁と橋脚が分かっていない。
河川の右岸左岸も分からない。堤内地・堤外地も分からない。
そして何より、興味を示さない。
道路・橋・鉄道・水道・電気・・・ある事が当たり前の世の中で育つとこうなるのでしょうか?

国内の社会資本は、昭和30年代後半〜50年代に建設された物が多く、私と同じくらいの年齢です。
さらに、老朽化が問題であると簡単に考えている方もいると思いますが、事態はさらに深刻で、疲労限界も社会資本崩壊の大きな一因となっています。
簡単な例を挙げれば、開業当初の新幹線は、現在のように過密な運行ダイヤでは無かったし、列車が出す速度も大幅にスピードアップしています。
つまり、繰返し荷重のかかる回数が増えたり、トンネル内の負圧が大きくなったり、設計当初の想定に無かったことが次々と起こっているからです。

今後の日本社会が、老朽化した社会資本に囲まれ、維持管理に多額の費用とマンパワーが必要となる時代に、そのことを理解し、真剣に考えてくれる若い世代の人たちがどれだけいるのか、不安を感じざるを得ないのは私だけであろうか。
(O)

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