公務員学科(公務員 専門学校)

その情熱、実現させよう。



北海道 2年制 独自のカリキュラムで全員合格をめざす 公務員学科 公務員事務コース 警察官・消防士コース

朴訥に、雄弁に

2011年04月01日 朴訥に、雄弁に

 新年度が始まりました。当校は春休み中ですが、企業や官公庁では入社式・入庁式が執り行われ、その様子がテレビなどで報道されています。見ていて、時には当校や当学科の卒業生が写っているのではないかと、ニュースの映像に目を凝らしてしまいます。
 
 ところで、それらの報道を見ていると、やはり東北関東大震災への言及が目立ちます。災害の直後で、人的被害の正確な実態はいまだ不明。しかも福島第一原発の事故も現在なお拡大中で、今後どのようになるのかまったく予測もつきません。そうした困難な状況下で、特に被災地や関連企業では、式典の中で今後への責任感や使命感を促したり、新人の言葉の中にも決意を表明したりするのは当然でしょう。

 特に、警察官や消防士、自衛官など、いわゆる公安系に属する公務員の採用面接試験では、学生の受験報告でも、「危険な任務をどう思うか」という意味の質問が必ず入っています。そして、まさに今回、福島第一原発の決死の注水作業では、警視庁機動隊の放水車や東京消防庁のハイパーレスキュー隊、そして自衛隊が投入されました。放射能汚染下での彼らの危険な任務を、全国民が息をのんで見守っていました。

 地震当日の、警察官や消防団員の方々の殉職も報道されていました。しかし、実は、危険を冒す任務は公案系の公務員に限ったことではありません。地震当日も、地震対策の会議中や住民の誘導中に津波に襲われた事務系の公務員の方々についても、数多く報道されています。震災報道のインタビューを受けて、被災した人々の困難を語り支援を訴えるなどして一生懸命に仕事をされている地元の役所の人が、実はご自身もご家族の安否が確認できず、家も失って避難所で生活しながら公務員として活動しているという事例が多いことにも気がつきます。「仕事が楽だから」と思い込んで公務員を希望する学生が時々いますが、そのような安易な思い込みなど、今回の報道を見ているとみじんに吹き飛んでしまいます。

 もちろん、民間の、たとえば従業員の誘導をしたり安否を確認したりしていて被害にあった人たちのことなども数多く報道されています。しかし、特に公務員は、何よりもそのような使命感、責任感を強く要求される職種なのだと思います。今日の入庁式で、新人の公務員が、時には朴訥に、時には雄弁に、誠意をもって使命感を語っていたのが、非常に頼もしく思えました。

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